足場材の耐用年数

<質問>

建設業の鳶土工なのですが、足場材を大量に購入することがあります。1本3万円で100本くらい購入するので合計で300万円くらいの支払いが一度に出るのですが、1本単位で消耗品にしてよいのか全体が1組と考えて購入した300万円が全部で資産となり資産計上なのかどちらでしょうか。

<回答>

1本単位で判定します。1本が10万円未満でしたら消耗品です。足場が1本では使用できないし10本でも現場によってどうかという疑問もあると思います。

1の資産の取得価格を判定する際には、一般的、客観的に、資産として発揮することができる単位を基準にその取得価額を判定するということになっています。業務の性質上重要とか、事業によって拡張したとか、多数まとめて購入するとかということは関係がないということになります。

 足場は事業活動において1本でその機能を発揮するとは思えないのですが、いくつならその機能を発揮するということも言えないため、現場ごとに違うということは関係ないということなので、1本づつでその機能を発揮する資産ということになっています。

<質問>

そうすると決算期末にまとめて購入すると節税効果があるということでしょうか。

<回答>

そうなります。ただ使わないで納品したままの状態で倉庫にあるというのでは事業に供していませんので経費になりません。貯蔵品として資産計上することになります。期末に一度に購入するときは、事業に供した状態にしておくことが必要です。現場に持っていって使用するとか、いつでも使用できる状態にしておく必要があります。

冷蔵庫の耐用年数は何年

<質問>

店舗でパンを製造して販売しています。冷蔵庫の耐用年数は器具備品にある耐用年数でよいでしょうか。

<回答>

減価償却資産の耐用年数表で、器具及び備品→家具電気機器→電気冷蔵庫・・・6年とあります。よって6年としたいところですが、これがとても難しいです。

その冷蔵庫がどこにどのように設置され、どう使用されているかで耐用年数が変わることになります。単純に冷蔵庫が他の器具や装置と製造工程を組んでいない場合、単独でその目的である冷やして保存だけのときは、器具備品で冷蔵庫です。

でも店舗に併設されている工房で使っている場合で他の機械装置などと製造工程を1つにしている場合は、その1つの製造工程の中にあるというだけでなので単体では考えず、全体の製造工程の組み合わせが何に使われているかで判定します。

パン製造を店舗で行う場合には、産業分類から「食料品小売業用設備」に該当し、減価償却の耐用年数も機械装置のその部分を適用します。

おなじ1つの機械設備でもそのパン製造設備がパン製造工場で使われているときは、産業分類が「食料品製造業」なので減価償却の耐用年数もその部分に該当することになります。

機械装置なので大量に反復して継続し製造している設備の場合になるのですが、これを一般の小さいパン製造店に当てはめるのは難しいと思います。現状で判断ということになります。

<質問>

冷蔵庫を購入して同じように使っていても耐用年数が違うということですか。どうしてそんなに難しくするのでしょうか。

<回答>

わかりずらいです。実体で判断というのは簡単ですが、そうすると現場を見て知っている人でないとわからないことになりそうです。

<質問>

会計事務所に請求書などの内訳のわかるものを送付するだけでは足りないということですか。

<回答>

実際は会計事務所がお話を聞いて、現状の使い方として問題ないと思われる耐用年数にします。でも実務では非常に難しい判断と思います。もっと簡単な基準を作ってもらえればよいのですが。

会社の食堂の天井吊り下げ冷房設備は器具備品ですか

<質問者>

会社の食堂や会議室にあっる冷暖房器具で天井から吊り下げる形式のものは、器具備品の耐用年数でよいのでしょうか。

<回答者>

天井に埋め込まれているものは冷暖房設備でも建物に付属しているものですので、器具備品ではなく建物付属設備に該当します。天井から吊り下げる形式のものが器具備品なのか天井にくっついているから建物付属設備なのかは状況で変わります。

取り外しは簡単にできるものかどうかですが。

<質問者>

取り外しは簡単にできます。また食堂以外にも同じ冷房器具が天井吊り下げ型で7個会議室などにも取付けてあります。

<回答者>

ダクトは建物の中を通ってあるでしょうか。いくつかのものがあるようですが、それが組み合わさって建物全体を冷やす仕組みになっているでしょうか。

<質問者>

ダクトは建物の中を通っていませんし、冷房器具は単独で動きますので取り付けてある部屋を冷やします。建物全体をいくつかの組み合わせで冷やす仕組みはありません。

<回答者>

個別に動き、建物の中にダクトがあり建物全体を冷やす仕組みでもないのですし、建物に不足して取り外しが難しいものでもありませんので、この場合は単体の冷房器具です。

ダクトがあり全体を冷やすのかどうかということが判断基準になります。

冷凍車の耐用年数を短縮できますか

<Aさん>

運送事業をしています。冷凍車を新車で2台購入しました。他には冷凍車はありません。購入した理由は、3年契約で冷凍運送をしてほしいと元請から頼まれたからです。3年過ぎるとその仕事はなくなります。冷凍車で運ぶものは、食品などが多いため損害賠償の責任も大きいので当社はやりたくありません。でも今回だけ3年限定でということと仕事が減ったところに来た話なのでやむおえず受けることにしました。

<税理士>

ただの貨物と違い食品運送はリスクがあるのですね。3年たったらもう更新できないことがわかっている仕事とのことですが、3年たったら冷凍車はどうするのでしょうか。

<Aさん>

元請が引き取ってくれなければ売却するか廃車です。そこでこの冷凍車2台は3年しか使わないことがはっきりしているので、耐用年数を3年にできないのでしょうか。使用可能期間が3年なので短縮できないかと。

<税理士>

冷凍車の場合、運送事業者でないのでしたら、車両及び運搬具→特殊自動車→その他特殊車体に架装したもの→小型かそうでないかで3年又は4年となりますが、通常は運送事業者なので、車両及び運搬具→運送事業用→その他のもの→その他のもので4年です。

4年が耐用年数ですが3年しか使用可能期間がないのがはっきりしているので3年に耐用年数を短縮できるかというご質問ですね。その場合はできないです。

<Aさん>

でも耐用年数は使用可能期間で合理的に判断するということではないのでしょうか。そうだとすれば3年しか使えないものなので短くしてもよい気がしますが。

<税理士>

使用可能期間が短いというのは、物理的にまたは客観的に法定耐用年数より短くなっていることが必要です。業務契約により使用期間が短いということは構造上の何かが短くしているということではなく、事業者側の都合ですのでこの場合該当してこないです。

<Aさん>

それならリースの方が良いのでしょうか。3年リースとかにすればちょうどよいです。

<税理士>

そういう方法もあると思いますが、リースの契約によっても規制があります。所有権移転外ファイナンスリースとかですと実質的に購入と同じなのでリース料に制限が出ます。例えば、新車5年のものを2年でリース契約して2年たつと自分のものになるというようなやり方です。その辺注意してどちらが得かということになると思います。

でも3年たったらできるだけ高く売却すれば一番簡単だと思います。

海外に住む非居住者への支払い 原稿料

事務所内での会話です。

<スタッフ>

イギリスに住む知り合いにウェッブのライティング費用を外注費として支払ったということですが、源泉徴収はしなくてよいでしょうか。

<税理士>

非居住者、1年以上ということだと追うのですが、普通はすると思います。非居住者が絡むと難しいのでよく調べたほうがよいです。

ライティングが原稿料ということであれば日本の源泉所得の対象になるので、ライティングとは原稿料なのかどうかとかもあります。原稿料は著作権が書いた人にあるということで厳選されるのだと思うのですが、この場合のライティングは原稿料なのかどうかとかも。

<スタッフ>

ライティングというと文書書いたのでその対価と考えますが、何か違った見方があるのでしょうか。

<税理士>

もしかしたら、文書でなくてプログラムとかのことかもしれないし、ライティングというと1ページいくらみたいな感じですが、実際は企画とか調査のための旅費とか取材、撮影など原稿料以外の方を多く請求してくるのではないかとか考えてしまいます。

<スタッフ>

もしかしたら源泉徴収の対象にならないものかもしれないのでと考えているのでしょうか。

<税理士>

源泉徴収の費用にならなければ、面倒ではないのでそのほうがいいなとか考えています。でも1ページいくらとかという原稿料であればウェッブライティングは源泉徴収の対象だ考えます。

それと租税条約ですが、各国によって違うのでこの場合で言えば、イギリスは条約どう結んでいるかと調べることにあります。様式は国税庁のHPにありますのでそれを支払う会社を経由して提出することになります。

<スタッフ>

とりあえず具体的にどんな作業を依頼しているのか確認します。それと租税条約ですね。確認します。

<税理士>

日本で源泉徴収されても、イギリスの確定申告で外国税額控除で税金減らせるので同じと思いますが、最初からとられないならそのほうが面倒でないと思います。それと租税条約の届け出を出すとそれまで源泉をされていた所得税などは還付請求で還付されます。でも非居住者が日本に還付請求するのは面倒ですね。

定款を再発行したいのですが

<社長>

最初に作った定款が見つからなくなりました。どうすればよいでしょうか。

<税理士>

一番簡単なのは、最初に作った司法書士か行政書士に電話してそのときの原本を送付してもらうことだと思います。

<社長>

もう10年前なので誰に頼んだか覚えていないです。

<税理士>

10年前の元帳があれば、支払手数料とかの科目に支払った相手方が記載してあると思います。

<社長>

10年前のものは捨ててしまいました。他に方法はありませんか。

<税理士>

定款を提出して認証した公証人役場で再発行してもらうことができます。コピー代とかなので安いです。でも電子申請をしていると電子申請の同一情報が必要になります。メールなどで問い合わせすると会社の人でしたら教えてくれるようです。

<社長>

電子申請だと思うが、同一情報とかめんどくさそうです。司法書士とか行政書士なら代行できるのでしょうか。

<税理士>

電子申請をしている行政書士とか司法書士なら代行できます。でも手数料係ると思います。それ以外には変更点もありますので、現在事項で登記簿に合わせて定款を作り直してしまうという方法もあります。

<社長>

本店移転も何回かしているので最初の定款と違うところはいくつかあると思います。それを現在に書き直して作り直すということですか。あまりお金がかからないならそれでも良いと思いますが。

<税理士>

定款を現在に作り直すということになると、内容が難しくなければ当事務所では2〜3万円というところです。あまりない話ですので他の事務所の料金はわからないです。登記事項に変更がなければそれほど高くないと思います。

定款を作り直すと認証とかがありません。株主総会で決議して本物とします。許認可などで提出するときは、元本に相違ありません。日付。と書いて出したりしますが、受け取る側によってそういった元本証明が必要ないときの方が多いです。

青色申告承認申請書出し忘れ

法人は青色申告が当然ですので青色承認申請書が出されていないということはないはずなのですが。

<お客様>

 前期までの税理士と気が合わなかったので変更しようと税理士を探しています。他の会計事務所へいったら税務届け出書と2期分の決算書見せてくださいと言われました。届出書と決算書を見せたら届出書に青色承認申請書がありませんと言われました。会社設立は司法書士に頼んだので忘れるはずはないと思いますが。

<税理士>

司法書士は会社の登記をする人なので、税務届け出は慣れていなかったのかもしれません。青色承認申請書がでていない可能性はあると思います。税務署に電話すれば社長本人でしたら教えてくれます。電子申告しているときはE-タックスでも見ることはできますが電話してしまったほうが早いです。

<お客様>

それが出ていないのに出したと思って青色申告をしていたようです。どうすればよいでしょうか。

<税理士>

2期分修正ということになると思います。でも赤字でしたらわかった期の7票で欠損金の繰り越しを0としておけば問題はないかもしれません。2期のうちどちらかが黒字で均等割り以外の納税があるときはどうしたらよいかは内容見ないとわからないです。納税額が少ないならそのままほっておくというてもあると思います。税務調査は3年なのでその時期が過ぎてしまえばよいということもあります。納税額が大きいときは修正することの方が良いかもしれません。少額減価償却資産とかの修正も必要になってきますし。

自主修正でしたら無申告ではありませんので加算税はかかりませんし、それに税理士が間違えたのでしたらその間違えた税理士に修正させればただでやってくれるはずです。金額とか未払金の状況とかも検討するとまた違ってくるかもしれないです。カードの未払とか漏れていれば黒字が増える分そこで相殺できるなら、何もしないで税務調査入ったらそのことを言えばよいと思います。でもこの辺は適正なやり方ではないので考え方ですが。

<お客様>

以前の税理士に修正をしてもらえばただと思いますが頼みたくないです。自分で修正することもできますか。

<税理士>

大丈夫です。税務署は決算とかは教えてくれませんが、申告書作成は税務署の仕事の範囲なので教えてくれます。税務署に連絡して時間をとってもらい書類をもっていけばその場で書き方を教わりながら提出できます。

<お客様>

司法書士が会社設立のとき税務届け出も全部やってくれるのかと思っていました。

<税理士>

その辺がおかしなところと思います。司法書士が登記するのだから登記したら税務届け出を出せればよいのですが、税務署の提出なのでできないことになっています。税理士も会社設立だけでなく登記は全くできません。簡単な内容だからということではなく、なわばりのようなものだと思います。私はそんな効率の悪いものは取り払って、届出書も司法書士や行政書士ができるようにしてよいと思います。年末調整も社労士はできないとかになっていますが、給与計算して年末調整できないととてもお客様からすると不便と思います。どうしてこんな効率の悪いことをするのかわからないのですが、もしかしたらこのような制度上のことが今回のミスにつながったのかもしれません。

<お客様>

誰が何をできるかよくわからにですが、間違わなければこちらとしては誰がやってくれてもよいです。

個人使用の車を会社が買い取る場合

 個人使用の車を会社が買い取ると節税になるということですがどういったことでしょうか。

<社長>

 個人で使っている車があります。この車を会社に売却して会社使用にすると減価償却を計上できるので経費が増えると思います。経費増やすにはできるだけ高く会社に買わせるとよいと思いますが自由に価格設定はできるのでしょうか。

<税理士>

 価格設定は自由にできないです。時価が基準になります。

<社長>

 時価といっても中古屋さんに持っていくくらいしかないと思いますが、面倒ですし、思ったより安かったら経費にならないからやっても無駄になってしまします。中古車販売店での査定が50万円になるのでしたら、自分の会社だったら200万円くらいで買い取らせることができますがだめですか。

<税理士>

 それは時価ではないです。税務上時価が基準になるので仮に社長の会社が50万円のものを200万円でかいとった場合その差額の150万円は支払いを受けた人によって従業員給与とか役員賞与とか、法人なら寄付金とか、他人なら会社からの贈与とかでことなってきます。

 よい方法ではないので時価で処理することをお勧めします。時価はよくわからないので、個人使用でしたら、減価償却を1.5倍して経過年数分を購入価格から差し引けばよいです。この場合は定額法です。

 税金の計算方法が時価を表すわけではないのですが、税務に従って時価を考えれば面倒な税金が後からかかることはないから、本来の売買時価ではなく税務の計算による方法をとるのが一般的です。

<社長>

 取引は自由なのだから車の売買くらい自由にできると思ったのですが、世の中は税務の取引で規制されているのですね。

<税理士>

 取引は自由なので自由にやってもらっていいのですが、その自由な取引で税金が下がると不公平なので特に同族関係での取引にはうるさいです。同族会社の株式とか土地建物を売ったりするときでも家族同士で低い金額で決めて移転するとかということも規制しています。

<社長>

 占いでリースるという方法の方が良いですか。

<税理士>

 売買すると名義変更が必要になります。それが面倒な時はリースでもよいと思いますが、個人の所得が出るのでしたら確定申告の必要があります。確定申告を会計事務所に頼むと手数料がとられるので、リースの方が社会保険料がかからないから少し有利くらいですと違いはないです。

 それと実際に車を会社で使っていないと税務調査のとき何か言われます。

合同会社は株式会社に変更できるでしょうか

 変更することができます。登記上は変更ではなく会社を清算して新しく作るという手続きのようですが、税務上は会社名の変更で問題ありません。費用と時間はかかりますが、営業上で必要になることがあるようです。会社を設立した社長から何度か質問を受けています。

<お客様>

 合同会社を年末までに株式会社に変更したいのですが、どういったことをする必要があるでしょうか。

<会計事務所>

 合同会社を株式会社にするには司法書士に登記を変更してもらうことになります。会社の名前が変わりますが、登記上はいったん合同会社がなくなり株式会社になるということのようです。でも税務的には会社は続いているので清算とかの面倒な手続きは必要ないです。会社の名称変更ということになります。

<お客様>

実質は会社の名称変更だけということでしょうか。

<会計事務所>

そうなります。でも名称を変更するといろいろな手続きや費用が掛かります。税務関係では税務署・県・市役所・都税などに届出を出さないといけないです。社会保険では、年金事務所・労働基準監督署・ハローワークに名称が変わったという届出を出します。給与の関係では、特別徴収をする会社の名称変更も必要です。特別徴収の変更は従業員の住む市役所や各区役所ごとに出すので量が多くなるかもしれません。

<お客様>

税務と社会保険と給与で変更届け出が出てくるという感じですね。会社としては、取引先に名称変更を連絡して、名刺を作り替えたり、メール取り直したり、封筒の名称変更したりというのがでてきます。ネット関係は面倒そうです。

<会計事務所>

公共料金とか、銀行の変更もあると思いますし、保険とか、それと許認可があれば許認可の名称変更届も必要だと思います。時間と費用は結構掛かると思います。

<お客様>

司法書士の登記費用と登録免許税、会計事務所へ頼むときは税務の届け出の料金、社労士に頼むときは年金事務所などへの届出の料金、許認可の変更するときは行政書士への料金といったところでしょうか。

<会計事務所>

そうなります。だいたい届出は1万円くらいだと思うので、大きい金額にはならないと思います。一番費用が掛かるのは登記変更だと思います。これには登録免許税も必要です。見積もりを取ってから予算に応じて会社でやるものと外部に出すものとを分けるとよいと思います。

<お客様>

最初はこの会社は大きくならないと思っていたのですが、6年くらいまじめにやっていたらだんだんお客さんが増えてきました。合同会社だと知名度が低く新規の営業しづらいところがあります。そこで株式会社にしようと思いました。

<会計事務所>

合同会社は今一つ知名度がありませんので、営業するときは株式会社の方がやりやすいのですね。従業員を採用するときも合同会社より株式会社の方が集まりやすいかもしれないです。

期限後申告で未払消費税は計上できますか

 期限後申告をする場合、税抜き経理と税込み経理で消費税の損金や収入の計上時期に差があります。例えば無申告で税務調査が入ると消費税の取り扱いはどうなるでしょうか。

<社長>

 確定申告をすることができなかったので期限後に申告書を提出しました。税込み経理です。消費税は未払消費税を計上し毎年継続して発生ベースで租税公課にしています。何か問題あるでしょうか。

<税理士>

 原則ですが、税込み経理の消費税は申告書を提出した日の属する事業年度に租税公課で経費にすることになっています。特例で未払消費税を計上して租税公課で損金経理もできますし、通常はそのような方法をとると思います。

 しかし国税庁のタックスアンサーには下記の記載があります。

 個人事業者が申告期限未到来の納税申告書に記載すべき消費税等の額を未払金または未収入金に計上した場合には、その計上した年の必要経費または総収入金額に算入することができます。

 法人が申告期限未到来の納税申告書に記載すべき消費税等の額を損金経理により未払金に計上した場合または収益の額として未収入金に計上した場合には、その計上した事業年度の損金の額または益金の額に算入します。

 申告期限未到来のとありますので、期限後申告書は対象にならないということです。

<社長>

そうすると、申告書を提出するのは8月決算なら10月末で、期限を過ぎて11月に出すと提出した11月でないと損金に計上できないということになります。継続しているのに1度遅れたからといって厳しい制度です。

<税理士>

 厳しいと思います。遅れることを認めないということなのだと思いますが、税込み経理でなく税抜き経理にすれば問題はありませんので、遅れてしまったときは税抜き経理に変更すれば問題はないです。

<社長>

 消費税は預かり金ですきで預かっているわけではないのですが、国にいう通りにしないと罰金が出るということで理解しました。

機械装置の引き渡しの日

 決算日は6月30日の会社の社長との会話です。

<社長>

 6月10日に旋盤加工機械装置300万円を3台購入しました。納品は6月10日でその日に設置が終わりました。精密機械なので設置後不具合がないか試運転をしたのですが、決算日ごの7月3日に不具合が生じました。

 支払いは納品で8割検品後に2割で約束していましたので、7月3日に起こった不具合を調整したのち7月31日に残金を支払いました。

 この場合納品は6月10日に終わっていますので、300万円×3台=900万円は納品日の決算に計上してよいのでしょうか。 

<税理士>

 契約の内容によります。納品が終わりその機械が試運転で正常に動くことを確認するところまでが契約に盛り込まれているのでしたら、引き渡された時点というのは、その検収が完了した時点です。機械装置を納品して設置すればあとは、自社でやるからいいですという契約でしたら、納品設置日が引渡しです。

 今回のお話ですと、納品が契約の終了ではなく、納品した機械が動くことを確認して引き渡すとなっているようなので引き渡しは7月10日以降になり登記の引き渡しではなくなります。

<社長>

 頼んだものが納品してあるのに引き渡しにならないということですね。そうすると経費も、減価償却ですができないという子tでしょうか。

<税理士>

 そうなります。支払った金額は前払い金です。消費税も引き渡しが基準なので課税仕入れも7月に入ってからです。

<社長>

 売上にするときは、納品日や検収日など基準があるようですが、経費にするときは選べないのですか。

<税理士>

 売上のときは、納品とか発送とかいろいろあります。そのうち早い基準で統一して行っていれば問題はないです。一番遅い検収日基準で売上を上げると、その検収日をいちいち証明しなければならないので少し面倒化と思いますが、書類が整っていれば問題ないと思いますが。

 今回は契約書に納品で終わりとなっていないので、機械装置が使えるようなった状態でお互い引渡し完了となりますから、実態に合わせて違ってくるものと思います。

<社長>

消費税の課税仕入れも、特別償却などの減価償却もできないということで了解しました。

<税理士>

特別償却を使うときとか、決算月の下旬で行うと予定通りいかないときがありますので、難しいとは思うのですが、決算月にならないよう計画を少し早めに立てることをお勧めします。

事業の用に供した日

 取得した後経費にするには事業のように供することが必要です。その事業の用に供する日は取得した日→通常引き渡しが行われた日とどうちがうのでしょう。決算月が5月31日の社長との会話です。

<社長>

 太陽光発電を設置して計画していたのですが、業者が忙しく結局決算月の5月20日に完成することになりました。この場合5月の設置なので今回の決算で特別償却はできるでしょうか。

<税理士>

 太陽光発電の引き渡しが5月20日ということですが、特別償却とか減価償却とかは引き渡し後の事業に供するが基準になります。この場合ですと事業に供するのは、全量売電とのことですから、売り先の東京電力と電線がつながる連結の日が事業に供した日になります。東京電力と系統連結するのはいつでしょうか。

<社長>

東京電力も忙しいみたいで、6月の10日以降といっていました。

<税理士>

それでしたら、当期の5月決算では特別償却とか減価償却はできません。6月10日以降で連結した日を基準にすることになります。

<社長>

引渡しが済んでいますし、支払いも済んでいます。所有は会社のものなのに経費にできないということでしょうか。

<税理士>

そうなります。消費税の方は引渡しが済んでいますので課税仕入れになるので、法人性とは違い課税仕入れは適用できます。事業共用は本来の目的に供することができる日ということなので、太陽光発電機器の場合本来の目的とは、全量売電なので東京電力に電気を供給できる日となります。

これがレンタルビデオ店のレンタルDVDでしたら、一度も貸し出ししていなくても店頭に置いておけば本来の目的に供しているということで売上に対応していなくても経費になります。アパートなども同じです。誰も済んでいなくても、募集していつでも貸し出せるようにしていれば事業に供していることになります。

<社長>

税金を取るための仕組みのような気がします。

<税理士>

そうかもしれません。でもそう決まってしまっているので仕方がないです。全量売電ではなく、事務所の電気供給してその余りを売電するということでしたらまた違ったと思いますが、今回は間に合わないと思います。大きいものを購入するときは、納品などの計画を事前に立てておかないと間に合わなくなることがあるので注意が必要かもしれません。

倉庫購入の日 課税仕入れ

 6月決算の会社との会話です。倉庫を3千万円で購入するのですが、6月末に消費税の課税仕入れができるかどうか。

<社長>

 6月中に3千万円の倉庫の物件が見つかり、口頭で購入する旨を相手に伝えました。契約書は6月30日の日付で作成し1割の3百万円を支払いました。登記の所有権移転は、7月10日に銀行で司法書士と一緒に書類交換し押印し残金をその日に支払いました。

 この場合引き渡しは6月30日でよいでしょうか。そうすると今期の決算の消費税の課税仕入れができると思います。

<税理士>

 固定資産の課税仕入れの原則は引き渡しの日です。引き渡しの日は通達では固定資産の通達ではなく棚卸資産の通達を適用することになっています。

 通達(9-1-2)には

当該棚卸資産が土地又は土地の上に存する権利であり、その引渡しの日がいつであるかが明らかでないときは、次に掲げる日のうちいずれか早い日にその引渡しがあったものとすることができる。

(1) 代金の相当部分(おおむね50%以上)を収受するに至った日

(2) 所有権移転登記の申請(その登記の申請に必要な書類の相手方への交付を含む。)をした日

とありますので、今回の場合(2)を適用すると7月3日になります。

 しかし通達9-1-2には、相手方において使用収益ができることとなった日、というものもあります。もっともこの通達は譲渡の日を決めるもので課税仕入れを言っているものではないのですが、相手が譲渡したら受け取ったほは課税仕入れということもありますのでこの通達で考えてもよいと考えます。

<社長>

 契約というのは双方合意のあったときに成立ということですから、契約書を作った6月30日に効力が発生していると考えるのが普通だと思うのですが。

<税理士>

 確かに通達9-1-13でも契約書の効力が発生している日に譲渡していることを認めるという但し書きがあります。ここだけみると契約書を作成したということは合意したのだからその日から使用収益が自由にできて自分のものと読める気がします。

<社長>

それでしたら6月30日で課税仕入れでよいでしょうか。

<税理士>

所有権移転登記を6月中にやってもらえれば問題なかったのですが、ぎりぎりのところで判断すると契約書の内容と実態で判断することになると思います。実体は実際孫倉庫を6月30日に使用しているかということです。それと効力が発生するのが6月30日ならそのことが契約書に書かれているかどうかです。登記は7月3日にするが6月30日の時点でこの契約の効力は発生し、自由に倉庫を使用してよいという文言です。

だとしても原則の9-1-2の通達の表現は満たしていないので、6月30日にするには腰が引けます。

<社長>

不動産会社が忙しかったみたいで、決算月をまたがないでほしいといったのですがこうなってしまいました。今期でも来期でもどちらにせよ消費税は引けるのでしたらあまりグレーなことはやらないでいいです。でもどこかで契約は口頭でも成立するとあったので、本来なら口頭で申し込んでしても売るといったのは6月10日くらいです。その日を契約成立日としてもよかった気がします。

<税理士>

契約書作成の日より前に口頭で契約は成立していたということでしょうか。そうするとさらにややっこしくなると思います。やはりそのことを契約書に書かないといけないと思います。作成費は6月30日だが契約の合意は6月10日で10日から効力が発生し自由に倉庫を使ってよいと、そしてその間は賃料など取らないことが必要だと思いますが、そこまでやると税務署と言い争いになると思います。

<社長>

話だけです。税務署に時間とられても儲かりませんので。

<税理士>

6月30日契約書にその内容があればできなくないとも思うのですが、こういう場合は、事前に契約書を税務署に提示し課税仕入れをすることを断ってからするのがよいです。

申告期限の延長 法人税 消費税 地方税

<スタッフ>

5月決算のA社はいつも申告期限の10日前に資料が届いたりして、期限後申告ぎりぎりになります。ミスも起きやすいし他の急ぎの仕事があると申告できなくなります。今はコロナの特例があるのでよいのですが、来年からも続くようなら白色申告なってしまいそうです。

<税理士>

そういう場合は、とりあえず申告期限の延長を出しておくとよいです。1か月延長されますので、無申告加算税とかかからなくなります。

<スタッフ>

法人税の特例と思いますが、消費税の納税額が大きいです。

<税理士>

当初は法人税だけの特例で使い勝手が悪いものでしたが、令和3年3月31日以降に終了する事業年度の決算の場合消費税も延長の対象になります。

<スタッフ>

地方税はどうですか。

<税理士>

地方税も届け出を提出すると1か月延長になります。

<スタッフ>

そうすると、法人税、消費税、地方税すべてが1か月延長なので黒字の会社でも少し遅れても加算税と延滞税はかからないということでしょうか。

<税理士>

無申告加算税と延滞税は1か月間かからないです。でも利子税がかかります。利子税は令和3年が1%で令和4年が0.9%です。仮に300万円の消費税があり、申告が10日遅くなっても、700円です。しかも経費になります。700円で10日作業時間が取れるなら延長したほうが良いと思います。

<スタッフ>

次の決算もあるので延長を提出しないで済むのでしたらそうしたいです。

<税理士>

無申告加算税取られるとか、青色申告取り消されそうな会社だけ提出しておくとよいと思います。地方税はその市や県によって様式など違うみたいですので事前に確認するとよいです。

期限後申告 青色申告取り消し

 会社は青色申告が普通なのですがたまに白色申告をしている会社があります。会社を設立したとき司法書士に頼んだので税務関係届出書を出していなかったとかという場合か2期連続で期限後申告か無申告で青色申告を取り消された場合などです。

 青色申告の特典も小さい会社にとって連続して黒字のときはそれほど大きい影響はないと思います。よって新規で依頼が来たとき白色申告の場合は、社長の役員報酬を下げてしまい、黒字にして白色申告でも青色申告であまり税額が変わらないようにして青色申告ができるまで待つことが多いです。

 以下は社長と税理士の会話です。

<社長>

 休業中の会社があり申告はしていません。その会社を稼働させようか新しい会社を作ろうかと考えていますがどちらが良いでしょうか。

<税理士>

 休業中の会社でも、法人税の第1表を出しておけば青色申告書は取り消されないのでまた復活させる予定があるときは形式的に全部0の第1表に社長の苗と住所とか書いて出しておけばよいのですが、そちらもやっていないということだと思います。

 休業中の会社では青色申告が取り消されていますので動き出したとき青色承認申請書を再度出せる期間になっているか、それとも動き出したとき黒字にするので青色はとりあえず関係ないのかということが一番最初に出てくる問題と思います。

<社長>

 黒字にすればよいのでしたら、最初は役員給与を取らないので問題ないです。

<税理士>

 繰越欠損金がその会社にあるかどうか、会社名、事業目的などはそのまま使えるかどうかですが、繰越欠損金はあるようです。会社名や事業目的は変更しなくてもそのままでよいでしょうか。

<社長>

 白色になっても繰越欠損期は使えるのでしょうか。事業目的は産業廃棄物の許可も取りたいので追加したいです。

<税理士>

 白色申告になっても青色のときに発生している欠損金でしたら期限内ですと使えます。繰延資産などもあれば使えます。事業目的だけ変更ですとたぶん司法書士が3万円で登録免許税が3万円で6万円くらいかかります。

<社長>

 事業目的変更6万円だと本店変えたらもっとかかりますか。

<税理士>

 どこからどこということはありますが、登録免許税と司法書士手数料で5〜7万円くらいかかると思います。司法書士手数料は見積もりとらないとわからないですが。管轄外の法務局の移動だと登録免許税が6万円なのでもっとかかります。例えば埼玉県から東京へ移転とかです。

<社長>

 それなら新しく会社作っても費用は同じという感じでしょうか。

<税理士>

 変更を2つ以上するなら同じくらいになってしまうかもしれません。株式会社と合同会社で設立費用が6万円+設立手数料と18〜20万円+設立手数料くらいで幅がありますので具体的に見積もらないとわからないですが、違いはそれほどないかもしれません。

<社長>

 あまり違わないのでしたら、色々変えなければならないのは面倒なので最初から新規で設立したいと思います。その場合は青色申告は最初から使えるということでよいでしょうか。

<税理士>

 設立のとき申請しますので1期目から使えます。休業の会社も取り消しの通知日より1年経過していれば使える方法はあります。例えば青色申告の再承認申請書を出して同時に決算期の変更を出して、新しい事業年度が始まるようにすれば、青色申告の事業年度として使えます。

 その場合取り消しの通知に書かれている二付けが重要になります。事業年度は議事録で簡単に変更できますので届け出だけで済みますから特に問題ないと思います。

 青色申告の取り消しについての詳細は下記のURLご覧ください。

https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/hojin/000703-3/01.htm

トラクターの耐用年数

 農業用設備機械は平成21年度以降の確定申告ですべて7年に変更になりました。農業用の減価償却は確定申告の用紙で農業用というものが用意されていますのでそれを見るのが一番わかりやすいです。トラクターの耐用年数は7年ですが、耐用年数表をみてもトラクターというものは出てこないです。車両運搬具という欄にトラクターを除くと書いてあるだけです。トラクターを除くというので探してみると機械装置の減価償却表に農業用設備機器という欄があります。

 この農業用設備にはいろいろなものが含まれますが内訳は減価償却の2表にはないので細かいことはわからないのですが全部7年なので問題はないかと思います。ただ車両のところにトラクターを除くと書いてあるので、公道を走れるトラクターでも車両から除かれ農業用設備に当てはまるということです。トラクターは乗用型と両手でハンドルをもって歩きながら動く歩行型があります。どちらも減価償却の耐用年数は7年です。

 トラクターが公道を走るときは普通免許などでよいようです。免許の種類は大きさによって違うようですが、そこは税金の計算の耐用年数表には関係ないです。免許の種類など確認したいときは下記のURL参照してください。

https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/kodosoko.html

小売太陽光発電事業(法人)をしていますが、事業税の申告方法が変わったのですか?

<お客様>

太陽光発電の売電事業を法人で経営しています。毎年、県税事務所から送られてくる冊子の中に事業税の申告方法が変わるようなことが書いてあったのですが。

 

<税理士>

その通りです。令和241日以降に開始する事業年度から、小売売電事業を行う法人におきましては、事業税の申告方法が変更になっています。

 

<お客様>

どのような変更でしょうか。

 

<税理士>

これまでは、太陽光発電の小売売電事業を行う法人の事業税につきましては、大手の東京電力や関西電力といった大企業と同じ課税方式が取られていました。電気供給業・ガス供給業・保険業を行う大企業に対しては、収入割といって外形標準課税の方法で事業税が課税されているのです。小売売電事業を行う法人に対しては、これが変更になりました。

 

<お客様>

なんだか難しそうですが、収入割と外形標準課税って何のことでしょうか。

 

<税理士>

収入割は簡単に言うと、売上の1%というように、収入金額を課税標準とする課税方式になります。この課税方式を取りますと、たとえ赤字であっても事業税が課税されることになります。

 

外形標準課税は、聞きなれない言葉ですが、簡単に言うと赤字であっても課税しようとする方式になります。

 

ちなみに、資本金が1億円を超える法人に対しては、外形標準課税が適用されます。その中で、資本割と言うものもあって、資本金にも事業税が課税されてしまいます。

 

<お客様>

資本金に税金がかかるのは嫌ですね。当社は資本金が1億円より全然少ないので、この心配はなさそうですが、収入割では売上があるだけで事業税が課税されてしまうのですね。

 

<税理士>

そうなんです。収入割は、元々は東京電力や関西電力等という大企業に対する課税方式で、一般の中小企業にとっては関係のない話でした。

それが、太陽光発電も電気を供給しているじゃないかと、おそらくは管轄の総務省だと思いますが、太陽光発電を行う中小企業に対しても大企業と同じ課税方式を取ってきたのです。

 

<お客様>
当社のような小規模の太陽光発電を行う中小企業には迷惑な話ですね。

 

<税理士>

本当にそうです。それをおそらく国側も感じていたのでしょう。

そのため、今回の事業税の改正で、小売売電事業を行う法人の収入割の税率が、従来の1.0%から0.75%へと引き下げられています。

 

<お客様>

それでは、今回の改正で減税になったのでしょうか。

 

<税理士>

それがそうともいいきれないのです。

確かに収入割に関しては0.25%の減税になっていますが、それに加えて所得割という事業税も1.85%の税率で課税されるようになってしまったのです。

 

<お客様>

なんだか「〜割」という言葉がたくさんあって混乱しそうですが、所得割って何でしょうか。

 

<税理士>

所得割は、所得に対して課税される方式で、原則として黒字の時に課税されます。

 

<お客様>
そうすると、赤字の場合には所得割は課税されないのでしょうか。

 

<税理士>

その通りです。赤字の場合や、黒字であっても繰越欠損金が黒字の金額よりも大きい場合などは、所得割は課税されません。

 

<お客様>

当社は赤字が続いているので、所得割は課税されないと考えて良さそうですね。

そうすると、今回の改正で、0.25%減税されると考えても良いでしょうか。

 

<税理士>

それが単純に0.25%の減税というわけでもないのです。これまでは、事業税の金額に対して30%の税率で特別法人事業税という税金がかかっていたのですが、今回の改正でこの税率が40%に引き上げられているのです。

 

<お客様>

国も減税なのか増税なのか分からないことをしてきますね。

 

<税理士>
本当ですね。制度を複雑にして、減税なのか増税なのかを分からないようにしていると思います。

 

<お客様>

減税なら減税、増税なら増税と国はハッキリ言ってほしいですね!インボイス制度もそうですが・・・。

 

<税理士>
その通りだと思います。

不動産取得税の軽減特例

 新築のアパートを建築しました。不動産取得税はかかるでしょうか。

<お客様>

 新築のアパートを建築しても不動産取得税はかからないと聞きました。それでよいでしょうか。

<税理士>

 普通は不動産取得税がかからないかもしれません。1戸の面積によります。そのアパートの1戸ごとの面積が40〜240uのときは、1戸ごとに1,200万円の控除があります。よってよほど高い建築費用でなければ控除額で0になりかからないことが多いです。

<お客様>

 1戸当たり1200万円というと8部屋ありますので9600万円の建築価格以下であればかからないということでしょうか。そうだとするとかかってしまうかもしれません。

<税理士>

 不動産取得税の計算方法は、建築価格ではなく固定資産税評価額を使います。固定資産税評価額は建築価格の6割くらいといわれています。建築物を1つづつ点数化して合計でいくらといいうように算出します。お風呂が標準より広ければ点数加算という感じです。建築価格の6割くらいなので、アパートで8戸で9600万円ですと評価額は6割の5800万円くらいなので1200万円の控除をするとだいたいは0になって不動産取得税は課税されないようです。

<お客様>

 不動産取得税は税理士さんなどに頼んで申告するものなのでしょうか。

<税理士>

 税理士が不動産取得税の申告をするという話はあまり聞きません。通常は仲介の入った不動産会社の方が登記簿とか必要な書類をそろえて申告できるようにしてくれるのではと思います。軽減特例を申告するのは難しくないのですが、やらないと課税されてしまいます。もししていなかったときは都税の方が気づいて申告してくださいと教えてくれることがおおいです。

役員貸付金

 会社にお金がないのですが、税理士からもらった試算表に現金残高が1千万円以上あります。これはどうしてでしょうか。

<社長>

 会社の通帳に残高はあまりないのですが、試算表では現金がたくさんあります。銀行にみせたらこんなに現金があるのですかと聞かれました。会社に現金はないのですが、どうしてこうなったのでしょうか。

<税理士>

 原因はいろいろ考えられます。会社を最初に作ったときの資本金を会社に入れなかった場合などもそうなるときがあります。資本金は登記の証明書として個人名義の通帳に入れます。例えば個人名義の通帳に500万円の資本金をいれて会社を設立します。その後その資本金の500万円を個人の通帳から会社の通帳に移せば問題ないのですが、そのまま個人の通帳に置いておくと試算表では会社の通帳に残高がないのに個人の通帳にある残高が表示されてしまします。

<社長>

 資本金は10万円なので資本金のせいではないとおもいます。

<税理士>

 会社のお金でモノを購入し支払ったが会社の領収書がないときがあると会社のお金は無くなっているのに、経理では領収書がないので現金があるようになってしまいます。会社で使った領収書をなくしてしまっていないでしょうか。

<社長>

 それは少しはあるかもしれません。でも小さい会社なので合っても年間で10万円くらいと思います。現金残の1千万円には程遠いです。

<税理士>

 もし10万円だとしても10年続けると100万円なので大きい金額になります。ただこれも大きな原因でないとすると、社長個人の生活費にかかるお金より、会社からの給与が少ないときが考えられます。例えば住宅ローンやお子様の授業料とかの支払いで大変な場合です。

 例えば役員給与を30万円に設定しているとき、個人の生活費は60万円ないとできない場合、会社から30万円ひきださないといけなくなります。そうすると年間で360万円で3年で1千万円になってしまします。

<社長>

 なるほど、それはあるかもしれません。何年かに積み重なると大きい金額になるということですね。銀行にはどういえばよいでしょうか。

<税理士>

 銀行は現金があるのでしたら、鹿島線ということになるかもしれませんので、いったん役員貸付金に振り替えて、その役員貸付金を毎月返済しますと返済計画を立てていけばよいと思います。または給与を上げて生活費は給与から出せる状態にするかです。でもそうすると社会保険料が上がりますので会社はさらに経費が掛かります。

<社長>

 社会保険料高いです。できれば給与は低くしておきたいですがそういうこともできなさそうです。

<税理士>

 試算表だけの問題なら、本当はいけないのですが、月末にいったん現金を会社に入れてしまうと現金は会社に亡くなります。個人の車とか会社に売却すれば会社の現金はなくなりますので、消す方法はあることはありますが、こちらはお勧めしないです。ごまかしているようなものですので。

 ほかに引き出した現金を個人預金に移している場合も現金残高が多くなります。この場合社長には引き出した現金が給与以外ならそれは、個人の通帳に入っていても会社のお金であることを認識してもらうことになります。

個人事業者の廃止

 個人事業者を廃止した翌年に所得税の前納分が予定納税として7月と11月に来ます。この2回分の納付は次に行う確定申告で清算されるのですが、事業を廃止した場合にもいったん支払って確定申告して還付するということをしなければならなくなる時があります。

 それは予定納税の「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」を出さなかった場合です。法人なりしたときなど事業を廃止しているのに次の年所得税の支払いが出るというおかしなことになります。金額が小さいときは納付してしまい確定申告をして還付する方法もありますが、金額が大きくなると支払うのが大変なので7月1〜15日までに上記の減免申請を出して納付しなくてよくすることができます。

 消費税にも予定納税があります。こちらは個人事業者を廃止したとき消費税の事業廃止届出を出すと次の年の予定納税はなくなります。個人事業者の廃業届出書には消費税の事業はし届出書は出しましたかということが書いてある欄と青色申告書の承認申請の取り消しはしましたかというチェック欄があります。

 事業廃止するときにこの欄に気づけば消費税の中間納付があるから事業廃止届出も出しておこうということになると思いますが、気づかないと消費税の中間納付が事業廃止の翌年来てしまうことになります。中間納付が来たとき個人事業者はやっていないときは仮決算で0のものをつくり消費税0で申告すれば中間の府はしなくても大丈夫です。

不動産収入計上時期

 例えば短期前払いの特例でA社から1年分の賃料を受け取ったB社は1年分の受け取った収入を売り上げに計上すべきかどうかということですが、取り扱いは法人税通達と所得税通達で変わってきます。結果は所得税でも法人税でも、支払い契約日に1年分を売上計上しても、前受金を計上し12か月分だけ売り上げに計上してもよいのですが、考え方は少し変わってきます。

 所得税の場合、不動産所得で事業的規模の場合とそうでない場合がありますので原則は受け取った契約日に1年分を収入に挙げることになります。例外として継続して前受金を計上するならそれを認めるということになっています。条件は事業的規模で行っている場合です。不動産の事業的規模は形式基準と実質基準での判断になりますが、普通に形式基準で判断しておけば問題はないです。

 所得税の場合の方が事業的規模と業務的規模と原則と例外という分け方になるので1年分を受け取ったときの収入は難しいです。この場合1年分を受け取ったというのは契約に基づいて受け取ったということで支払うほうの都合で契約にないのに1年分支払ったとかいうのはだめです。

 法人税では、原則簿記で経理しますので所得税にあるような事業的規模とか業務的規模とかの取り扱いはありません。簿記でしたら期間対応が原則ですので事業年度を超える期間のものは前受金です。しかし旧通達2−1−29《賃貸借契約に基づく使用料等の帰属の時期》の取扱いが平成30年の改正後もそのまま適用できる旨の文書が出ていますので産めとった1年分の地代家賃をその契約日に収益とすることができます。

 1回だけですが、赤字なので1年分の前受家賃を計上しようとか、黒字なので契約変更して短期前払いで1年分の家賃を計上しようとかが選択できることになっています。短期前払いの原則は、該当しなければ適用できないことと、重要性の原則からはずれれば問題になりますのであまり大きい金額ですることはお勧めしませんが、どうしてもやりたいという強い意志を持った社長でしたらどうぞ実行していただけましたらという感じです。

 実際には1000万円のせいめいほけんの前払いでも認められているので重要性とはどのくらいの金額なのかと考えるとわからなくなります。判例では販管費の何割とか考え方があるのかもしれませんが、裁判までやらないとわからない基準とは納税者にたいしてどうなのかと思います。

2021.07.29 東京高裁 転売目的マンションの課税区分判定

 転売目的のマンションの消費税の課税区分を課税資産の譲渡等のみとしていたことで争うが起こり地裁では納税者の主張が通り、転売目的のマンション購入は課税資産の譲渡等のみということになりました。不服だった国側が控訴し東京高裁では逆の判決で国側の主張を認め共通対応になりました。

 小さい金額でしたら課税資産であろうが共通対応であろうが大したことはないのですが、マンション84棟ということですので100億円単位の金額だったので争いになったのだと思います。消費税の区分の通達では、課税仕入れを起こしたとき必ず区分するとなっています。そのとき課税区分が判明しないときは、その課税期間の末日までに明らかになったときでよいとなっています。

 そうすると課税期間の末日で明らかになった区分が違うということなのでしょうか。その後末日の区分と違った場合はその分について調整するのではなく、そもそも期末時点の区分が違うということなのかもしれません。わかりづらいです。期末の時点でその資産を将来どうするかは会社が方向を決めることです。例えば販売するということですが、販売することを当初目的としていたが、販売できない資産について1年後賃貸したからといって、課税仕入れを行った課税期間の末日の会社の判断が違っていたというのではやってられない気がします。

 とりあえず裁判でも判決が逆転してしまうほど難しいことを納税者に任せるような法律がどうかしていると思えてきてしまいます。そのような法律を設定していることの方が問題ではないかと、利益操作しようとして会社がやっていることでそれが明らかならどうかとは思いますが、転売目的でマンション販売会社が購入したのでしたら通達通りではないかと思います。

 控訴中ですので次の最高裁の判例がどうなるのかです。たぶん東京高裁のままだとおもいます。裁判所が違った意見を出す、しかも消費税の課税か非課税か程度のことです、裁判官が審議してわからないこんな法律おかしい気がします。将来の使い道を、今出ている通達にどう取り込むのか何らかの改正があるかもしれません。

個人事業を廃業したのに事業税の納付書が送られてきました。

<お客様>

昨年、個人事業を廃業しましたが、事業税の納付書が送られてきました。

 

<税理士>

個人事業税は、前年の所得に対して課税されるので、廃業した翌年にも事業税の納付書が都・県税事務所から送られてくる場合があります。

 

<お客様>

そうなんですね。それでは今年も事業税を納めなければならないのですね。

 

<税理士>

そうですね。事業税を納める必要があります。
廃業した場合の個人事業税は、前年の青色申告特別控除を控除前の所得から、事業主控除290万円を廃業した月までの月割計算して出た金額を控除してプラスである場合には、原則として課税されます。

 

<お客様>

なんだか難しい計算をしなければならないようですが、私の場合には該当したということですね。

 

<税理士>

そうですね。個人事業税の納税義務者に該当したと思います。
個人事業税の計算は、確定申告した所得をもとに都・県税事務所が行いますから、通常は間違いはないと思います。

 

<お客様>

それでは仕方ないですね。事業税を納めることにします。

インボイスって何ですか。(1)

<お客様>

最近、インボイスという言葉を業界の仲間内でよく聞きますが、何のことでしょうか。

 

<税理士>

インボイスを一言で言うと、消費税の新しい制度です。

 

<お客様>

いつからインボイスは始まるのでしょうか。

 

<税理士>

現在のところ、令和510月からインボイス制度が開始することになっています。

 

<お客様>

インボイス制度で消費税の何が変わるのでしょうか。

 

<税理士>

インボイス制度が始まると、適格請求書というインボイスに従った形式の請求書でなければ、原則として得意先の消費税の仕入税額控除が認められなくなります。

 

<お客様>
それでは、適格請求書という形式の請求書を作れば問題はないわけですね。

 

<税理士>
それがそれだけではすまないのです。

適格請求書を作成するには、登録番号を税務署に申請して取得する必要があります。

 

<お客様>

税務署に登録番号を申請するだけなら簡単ではないですか。

 

<税理士>

御社は課税売上高が1000万円以下ですので、現在のところ消費税は免税となっています。

ところが、インボイスの登録番号を取得すると、課税売上高が1000万円以下であっても、消費税を納税しなければならなくなります。

 

<お客様>
え〜。それはたいへんですね。今までは消費税が免税だったのでなんとかやってこれましたが、インボイスが始まると消費税を納めなければならないのですね。

 

<税理士>

そうなんです。インボイス制度はいろいろと問題の多い制度ですが、課税売上高が1000万円以下の免税を実質的になくしてしまうことが大きな問題点の一つです。

 

[次回に続く]

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