農業委員会の許可がない資材置き場などの評価
農家の方の評価をしているとたまに畑が駐車場になっていたり資材置き場になっていたりします。すぐに農地に戻せるのでしたらそのまま農地の評価でもよいともいますが、相続税の評価ではなくなった日の現況優先となっています。なくなった日の現況は駐車場だとします。人に貸しているのではなく、自分の家の車とか置いていたとしても現況優先なら雑種地の評価になります。
調整区域の雑種地なのでどこに当たるのかが少し面倒です。でもそうなるのは農地法の許可を受けている場合で、農地法の許可を受けていないときも多く見受けられます。この場合どうなるのでしょう。農地法では許可していないので農地のはずなのに、現況は雑種地という場合です。
農地法が許可していない以上見つかればすぐ農地に戻す必要が生じます。よって現況がどうであれ農地に戻さなければならないので雑種地ではないということになるはずです。でも相続税は現況だから雑種地でとなると宅地批准になるのでとても高くなる可能性があります。
こういった場合農地批准で農地として普通に評価します。そして価値が増えた部分は宅地造成費として造成した部分と考え造成費用を加算するということになります。
宅地造成費を加算すると高くなる可能性もありますが、通常そういうことをする場合畑だと思います。何かに使う追おうとする畑ですと普通平なので整地費用は掛からないと思います。土盛りですが畑は一段高いところにあるか宅地と変わらないところにあると思いますので土盛りもあまり必要ないのではと思います。そうなると農地の評価のままにして少し上乗せする部分がありますが、整地費用か少しの土盛りで評価額はそれほど高くならないので雑種地の評価をするより全然安いです。
もっともいったん農地に戻さないと転用許可が取れないので農地に戻す費用が掛かりますので、正式な手続きをとると土地の費用は農地に戻す分下がると思いますが、その辺は土地評価に関係がないと考えるべきかもしれません。
自分の隣の畑で誰にも迷惑をかけないで使っているくらいでしたら農地のままでもよいのかと思いますが、どうどうと賃料をとって駐車場にしている場合などですとよく調べないと評価額が違ってきます。雑種地は宅地批准で高くなるからです。そして現地調査したとき貸し駐車場を見てしまうとそこは雑種地または宅地と考えてしまうのが普通だからです。転用許可をとっていない農地というところに行きつくためにははじめからこの土地はなんだろうと疑っていないと気づかないです。
土地の評価をしているといろいろイレギュラーなことがおこります。以前大きな駐車場が転用していない宅地だったことがありました。気づいたので評価はかなり下がりました。でも現地調査だけで車が難題も止まっているところを見てしまうと間違ってしまう可能性も出てくるかもしれません。