インボイスって何ですか。(1)
<お客様>
最近、インボイスという言葉を業界の仲間内でよく聞きますが、何のことでしょうか。
<税理士>
インボイスを一言で言うと、消費税の新しい制度です。
<お客様>
いつからインボイスは始まるのでしょうか。
<税理士>
現在のところ、令和5年10月からインボイス制度が開始することになっています。
<お客様>
インボイス制度で消費税の何が変わるのでしょうか。
<税理士>
インボイス制度が始まると、適格請求書というインボイスに従った形式の請求書でなければ、原則として得意先の消費税の仕入税額控除が認められなくなります。
<お客様>それでは、適格請求書という形式の請求書を作れば問題はないわけですね。
<税理士>それがそれだけではすまないのです。
適格請求書を作成するには、登録番号を税務署に申請して取得する必要があります。
<お客様>
税務署に登録番号を申請するだけなら簡単ではないですか。
<税理士>
御社は課税売上高が1000万円以下ですので、現在のところ消費税は免税となっています。
ところが、インボイスの登録番号を取得すると、課税売上高が1000万円以下であっても、消費税を納税しなければならなくなります。
<お客様>え〜。それはたいへんですね。今までは消費税が免税だったのでなんとかやってこれましたが、インボイスが始まると消費税を納めなければならないのですね。
<税理士>
そうなんです。インボイス制度はいろいろと問題の多い制度ですが、課税売上高が1000万円以下の免税を実質的になくしてしまうことが大きな問題点の一つです。
[次回に続く]