解放型らしくこもらない低音と、頭にフィットするウイングサポートで
長時間の使用でも疲れない構造が特にお気に入りでした。
そして当時、自分なりに頑張って買った思い入れもあって、
劣化が進んでいるのは数年前からわかりつつも、なかなか買換えに踏み切れずにいました。
ついに、ここにきて。
イヤーパッドは今にも破れそうになり、度々ノイズも発生するようになり、
やむを得ず買換えを決心することに。
そして、新たなヘッドホンを探しに都内の量販店へ行って驚きました。
以前のオーディオ機器売り場と言えば、専門店でも限られた売り場でひっそりと愛好家の
集う場所、というイメージだったのがいまや。
ヘッドホンだけでも、各メーカーごとに区切られたブース、そこに並ぶ数百の試聴機。
さらに周囲を見れば、以前からは想像もつかない幅広い客層。
最近のスマートフォンでの試聴やポータブルのハイレゾ音源に対応した、
需要の変化に合わせたメーカーの製品作りと、
お店の売り場作りにただただ呆然としました。
そんな売り場で、スマートフォンを片手に片っ端から試聴を繰り返すこと数時間。
見つけました、新たなお気に入りのヘッドホン。
Audio-TechnicaのATH-AD1000Xというモデル。
散々売り場を探し回って、何回も何分も試聴をして、選ばれたのは同じシリーズの後継モデルでした。
やっぱり好みは変わらないのかなと苦笑いをしつつ。
評判や需要に合わせて廃番になるもの多い中、長い間使い続けたモデルが、
現在でもその後継モデルを製造されている。
その事実に、ひとりで少しうれしくなりました、我ながらいい買い物をできていたんだなと。
新しいヘッドホンとも、また長い付き合いになった時に。
いい買い物できていたんだな、また思えることを切に願いつつ好きな音楽を聴く日々ですが。
つい調子に乗って、ヘッドホンアンプも欲しくなってしまう自分の心の弱さを、いまは戒めておきます。