平成30年の税理士試験で2人合格者が出ました。登録は来年なので、税理士有資格者ということになります。これで、税理士が3人と有資格者2人になりました。育児休業取っている方がいますので、もう1人有資格者がいるといえばいるのですが、税理士になるのは5人ということになると思います。
おめでたいことなのですが、事務所としては難しいです。大きい事務所ではないので、税理士が増えたからと言って税理士にすぐ見合う仕事を用意できないからです。それに、3年後くらいまでに2人は独立する予定ですので、新規のお客さんをやってもらうとすぐ退職ということになり、お客さんに迷惑がかかる可能性があります。
今年2人の男性社員がやめました。理由は、彼女が2人とも他県の人で彼女と一緒にいたいので引っ越すというものでした。でも、その引き金になったのは受け続けている税理士試験に合格しないので、試験前に仕事を辞めて試験に専念したいというものがありました。
税理士試験は合格すると独立しますし、受からないとそれはそれでやめてしまいます。人が入れ替わると継続性の面でお客さんに迷惑がかかります。できれば5年くらいいてもらうとありがたいのですが、引き留めることはできません。
途中で入って勉強して合格すると退職ということですから、当然給与は高くはならないです。当事務所は、勤務時間7時間20分で、年間通して残業はほとんどありません。有給消化もほとんど100%と思います。他の会計事務所と比べて、給与が安いことはありません。少し高いくらいです。女性に関しては、一般企業が安いので高く設定されていると思います。実際儲かっていませんし。
私は、生活ができるので、支店以外、別に物は欲しくありませんので、車など買いませんし、十分やっていけます。
社員税理士は、会費や登録費用一切を負担しています。当然です。でも、独立希望者は自分で登録してもらい、自分のお客さんができたときは、その取引を何らかの形で認めようと思います。他の会計事務所では行っていないことだと思います。実際、池袋のある会計事務所では社員税理士に自分のお客さんを持たせないように規制しているようです。私は、それは自由にしてもよいと思いますが、仕事に支障が出ることが考えられますのでその兼ね合いが難しいと思います。
独立するにしても、ここにいる間に営業行為を認めてあげれば独立しやすくなると思います。でも、逆にトラブルの原因になる可能性もありますので面倒です。
事務所としては、税理士が増えても給与が払える、そういった組織にしないと10年、20年後に生き残れない気がします。難しいです。会計事務所の求人を見ていると1,2か月くらい平気で出しっぱなしのところがあります。人手不足で苦しいのだと思います。
私も、人がいないということがすごいストレスです。でも、当事務所は人手不足はありません。常に人を育てているからです。時間のかかることなので他の会計事務所ではできないのだと思いますが、短期的な利益だけ考えるのでなければ結構できるのです。来年も、人にお金かけることを考えていれば大丈夫なのかと思います。
30年12月28日